真っ赤に染まる街
これはノルウェーの旗です。
もともとは、ナポレオンの部下の将軍が王となった国で(その前にも王国ではあった)、フランスと同じ色の旗です。キリスト教国として十字架がデザインされていますが、確かこの国がキリスト教国家となったのは11世紀だったと思います。
さて、この将軍ですが、奥さんの名前はデジレと言います。その名前の付いた映画もあったのでご存じの方もいらっしゃるのでは、と思います。
将軍のもとの名前は忘れてしまいましたが、ノルウェーではKarl Johanカールヨハンと呼ばれています。
オスロの中心街、中央駅の近くに「ここを首都とする」と指さしている彼の銅像があります。そして、その中央駅から王宮までまっすぐ伸びているのがカールヨハン通りです。王宮にも彼の騎馬像があります。
その通りが1年に1度真っ赤に染まることがあります。5月17日、独立記念日の日です。
オスロ市内の子供たちがオーケストラとともに旗を持って王宮まで行進します。この行進が随分と長くぞろぞろと進むので、それはtorget(train列車のことです)と呼ばれます。
子供たちだけでなく一般の人々も大小の旗を持っています。
それでカールヨハン通りは真っ赤に見えるのです。
世界にどこにもそんな光景はないと思います。
王宮のバルコニーには王様一家がお出ましになります。
ところで、ノルウェーの人たちって自国の旗を非常に大事にします。
各家の庭には旗用の白いポールがあるのですがそういった祝日には絶対に旗を出します。そして、それをしまう時には、旗をほんの少しでも、絶対に外では土に、家の中では床につかないように丁寧に扱い、きちんとたたみこんで保管します。
旗をしまう時にその作業を手伝ったことがあるのですが、いったい日本でそこまでする人がいるのだろうか、と思ってしましました。
また、旗はウールでできており十字などは染めでなく、別布が手縫い、ステッチが走っていました。
王家に対しては親しみを持って接しており、prince, princessも普通の学校に行っていました。日本ほど厳重なガードなどもないみたいです。
私は王宮の窓越しに(もちろん私は外です)Swedish Queen and King, the King’s family of Norway を見かけたことがあります。
王族と言えば、オスロを訪問していたスペインの王様と女王様(ちょうどどこだったかの教会から出てこられました。ガードマンは一切なしでした),デンマークでは女王様が自ら車を運転して帰っていらっしゃったのに遭遇したり…。ロンドンでは日本の法事に当たる様な行事のためウエストミンスター寺院にいらっしゃったフィリップ殿下を見かけました。小豆色のロールスロイスに乗られてました。ガードマンなし、おつきの人は運転手と人だけでした。凄い品のいい方だと思いました。運転手でさえも品良くて、さすがだと思いました。
もう一度、フィリップ殿下はノルウェーにいらっしゃったときに見かけました。その時にはエリザベス女王もご一緒されてて、ノルウェーには船でいらっしゃったので、港から馬車でのパレード(?)だったのですが、この時は銃剣を持った近衛兵がずっと並び物々しかったです。
その時、だれかが女王様に向かってトマトを投げたのです。
それに対して、イギリスの友人が言っていました。
A pity, he served her only a tomato!と。
私が書きたかったこととは、全然、違う方向に話がいってしまいました。
日本も一昔前は祝日には絶対旗を掲げていたと思います。
今、オリンピックで日の丸の旗が掲げられ、「君が代」が流れると日本人として誇らしいですよね。
海外に出ると、良ーくわかります。日本人であることの誇らしさが。
日本人はもっと我々の旗と国歌を大切に思うべきだと私は思うのです。
それらを誇りに思っていない、大切に思っていない、だから国の中がバラバラになっていくのだと思います。まとめる力が欠損している。
子供たちの学力は落ちているし、仕事に対する考えは一昔前とは違うし、人情は薄れつつあるし、いったい日本はどこに向かっているのだろうと思ってしまいます。
Where is Japan going?