クジラ whale

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 ここ下関には素晴らしい水族館があります。

この水族館は市の一番の観光地(?)、唐戸市場のすぐ隣にありコロナ禍前は海外からのお客さんも多くにぎわっていました。

水族館にはノルウェーから取り寄せたかなり大きなクジラの標本も展示されています。

ノルウェーにおいては、ばらばらだったものをこちらでちゃんとした形に直して展示してしているのですが、ノルウェー政府も意地が悪いですね。

ちゃんとした標本になったとたんに「返してくれ」と言ったとか。

何にしても、下関市ノルウェーに毎年借り賃として2000万円を支払っているとか。

日本もノルウェーに劣らぬ捕鯨国のはずなのにそのくらいの標本はなかったのでしょうか。私が幼い時(ずいぶん昔です!)、故郷で母と一緒にそれを見に行ったことを覚えているのですが。

クジラ肉って私が幼い時には家でも頻繁に口に入る食べ物だったと思いますが、今はお店でもほんの少ししか売られてないですよね。

 下関は捕鯨会社の本拠地があったところとか・・・私たちがこの地に引っ越してくるずっと以前のことです。今じゃ、見る影もない・・・残念なことです。

ノルウェーでもクジラ肉は売られています。義母やら義兄弟姉妹、友人のところでそれが食卓に上ったことはありませんが。彼らにとってはジャガイモと豚肉が一番みたいです。

クジラの刺身なんて口にしたことありますか?

日本の知人がそんな料理をしていたので、私も一度、ノルウェーでそれを作ってみたのですが、義兄は無理して食べてくれたみたい、彼の奥さんは、一口も・・・でした。クジラに関しては私もそれは理解できるような気がしました。

イヌイットの人たちがアザラシなどの内臓を生で食べるのを見て「私には無理」と思えるのと同じかもしれませんよね。

随分前、前にもお話したことがあるドイツの友人が日本にやって来た時、クジラ肉の竜田揚げを料理し、食べてもらったのですが、食べる前、そして食べながら、食べた後、さんざんクジラは食べるべきではない、と説教をされました。ただし、「おいしい!」の連発でしたが。

他にも日本の文化に対して様々にうるさい人でした。ドイツ人だからと言うのではなく、その人の性格だと思いますが、断固として自分の考えを譲らない、と言うような凝り固まった人でした。

ドイツ、フリースランドriesland(こんな綴りだったと思います)の人でしたが、ミュンセングラッドバッハ(デュッセルドルフの近く)の友人はフリースランドの人々のことを理解できない人たちとその人たちを皮肉った本を送ってくれました。ドイツ国内で同国の人たちのことをそんな風に扱った本を売っていることに私たちは驚きましたが。

さて、その友人の弁に対しては「クジラの文化」がないとそんなもんかと私たちは聞き流して終わりでした。

ドイツではノルウェー捕鯨に対して今でもノルウェー商品の不買運動をしているそうですよ。

やはり、食文化も国が違えば食材が違う、食の歴史も違う、という事で理解が必要だと思います。そんなことまで差別の原因になるのでは、悲しいことです。