金銀銅
私がノルウェーに住んでいた時知った文化の違いについてのお話です。
皆さんが結婚する時、どんなプレゼントを頂いたら嬉しいですか?
あるいは、結婚されたとき、どんなプレゼントが嬉しかったですか?
ノルウェーのお祝いのプレゼントはかさばるものではありません。
ヨーロッパ中、似たり寄ったりのプレゼントの文化があると思います。
金銀銅でできた品物を頂いて嬉しいですか?
金銀銅と言えば、まるでオリンピックみたい。
オリンピックの金銀銅は彼らが頑張って勝ち得たものですが、ノルウェーの金銀銅は冷たいです。
温かみの感じられるものではありません。
私たちが結婚した時も、そんなものばかりでした。
銀のスプーン、フォークセットとかケーキ用ナイフとか、花瓶まで。
一生使えるもの、という事なのでしょうが。
娘が生まれた時も、洗礼を受けた時もそうでした。子供用のスプーン、ナイフなどなどのセットとか。
伝統的な(これは素晴らしいのですが)ブローチとか。でも金銀でできたものですよ。
そんな風にして育った現地の子供たちは、なにか金属製のものをプレゼントすると、すぐに「シルバーかな?」などと言います。
そうでないと価値がないような口ぶりをします。
かわいくないでしょう?
私は彼らは毒されていると思いました。
金銀銅の「下」に来るのが、クリスタル、セラミック製品とかです。
それだけ金銀銅に対して重みのある文化があると言えばそれはそうなんでしょうけど。
私たちはノルウェーに帰る時よく陶器をお土産としました。
重かったけど、まあ、それだけの価値のあるものとしてみてくれてたので。
ご飯用のお茶碗なんてデザート用の入れ物にして使ってくれました。
日本は和紙の国で、和紙だけじゃなく紙の素敵な品物がたくさんありますが、海外に持っていくお土産としてはあまり紙製品はよくないみたいです。
ただの紙にしか見てくれないので。
一度、妹が用意して甥が彼女の街の名のある人が描いた龍の絵の凧を持っていきましたが、やはり「紙か…」て感じでした。
結婚1年目が紙婚式だから紙の認識ってそんなものかも、です。
他に漆器ならお箸も含めてOKと思います。
ところで、ノルウェーの結婚式って、披露宴の一角にお祝いとしてプレゼントされた品々を置いて皆に見てもらう習慣があります。