Lady 貴婦人

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どうせならladyと呼ばれたいですよね。

ladyに対する日本語と言えば淑女、 womanより丁寧な言い方で上品な女性をさす言葉として gentlemanとともに用いられています。

ところがこのladyと言う単語、もとの意味は「パンをこねる人」。

ladyはラテン語にはない英語本来の言葉です。

古英語ではhlafdie、または、 hlafdigeで前半の hlafの部分は現在の headと loaf(パンのひと塊。hlaf のhがなくなってきた)を表していました。

古英語にhlifian(盛り上がる)と言う語があり、これはパンの膨れる様子からつけられたといわれています。 

後半の-die、または -digeは「こねる」、インド・ヨーロッパ語の deigh(形作る)から古英語の dag、または dough(パン生地)になった言葉で、これを油で揚げたのがドーナツ doughnutです(ノルウェー語では今でもこの古英語がdoughの意味で使われています)。

いずれにしても、 hlafdieとは、パンをこねる人という事になるのです。

一方、halfに weard(守る人)を加えた hlafeardは hlaford、さらに縮まって lord君主/領主になりました。

また、召使はhalf-atan=loah eatersパンを食べる人、後に フランス語のservantsが定義で、どれもみなパンに関係します。

このパンを守る人、こねる人が、やがてlordと ladyになりました。

イギリスで正式に名前の前に Ladyを付けられるのは Lordの称号を持つ伯爵、侯爵などの夫人、令嬢だけです。

ずっと以前、カナダのNew Foudlandにいた友人のお父さんは Sirの称号を持っていました。彼女はお父さんがどのようにしてその称号を持つようになったかのいきさつは知らないと言っていました。

彼女自身、そのころ15,6歳だったのでそれに対してそんな大した認識も持っていなかったのかと思います。

お母さんはLadyの称号で呼ばれ、彼女自身は Missの称号で、と言っていました。

彼女には妹がいたのですが、彼女は長女なので・・・と言っていたので、この Missは私たちが学校で習ったMissとはまた違ったMissだと思います。

ある時、イギリス人の友人の一人に「あなたは典型的な英国のレディに見える」て言ったら本気で喜んで「どんなふうに?」と返してきました。

やはり誰でもレディと呼ばれるのは嬉しいものだと思います。

旅をしていて、男性にMr.と呼びかけているのを聞きましたが、あれはよろしくないですね。

尊敬の念が感じられない。2つの言葉を使い分けしていると、感じることがあります。

時に、それがアジア人に対してだと、人種差別だと思ったことがあります。欧米人に対してはSirで呼びかけていたので。