dinnerという言葉
中学でdinner という英語の言葉を習った時、それを訳すと正餐という意味になるという事を学習しました。
dinnerは一日のうちで一番のメインになる食事であり、日本の夕食に当たる、という事も先生は説明してくれました。
ただし、夕食にはsupperという言葉もある、これも習いました。
私はそれをずっと鵜吞みにしていました。
たいていの日本の学生はそうだと思います。
皆さんはいかがでしたか?
今もそう教えているのでしょうか?
good-byeという挨拶の言葉に関して、私が教えていた中学生の生徒さんはちゃんと中学で正しいことを教えてもらっていたので、日本の英語教育も変わってきている、とは思いましたが。このことに関してはまた書きたいと思います。
さて、話は戻ってディナーのことです。
謙遜しながら日本人が「我が家の夕食はサパーだ」というのを何回聞いたでしょうか。
「我が家の夕食は、ディナーなんぞからは程遠い、サパーでしかありえない」などと日本人は言うのです。
海外でそんなことを言う人にお目にかかったことが一度もありません。
なぜ?海外に住んでみて、彼らの言うディナー、実際のディナーは、日本人が考えている正餐とは大違いという事が分かりました。
海外からのお客様をもてなす時もsupper 等と言ってはいけません。
dinnerですよ!
彼らの感覚から行くと、日本の主婦は一日に三食ディナーを用意し、日本人は朝からディナーを食べていることになるのです。
「今日は二回もディナーを食べた」
こんな言葉が時々聞こえてきます。
どういう事か分かりますか?
彼らにとってディナーとは魚か肉が野菜と一緒にテーブルの上に上ったもの、あたたかな食べ物、これがディナーなのです。
他の食事は、簡単な食事、冷えたパンにバター、チーズなどをのせて食べているのです。
英語の言葉にgrabさっと食べるというものがあります。
この言葉はアメリカのドラマなどを見ているとよく聞こえてきます。
I grab something to eat. とかのように。
時間をかけずにその辺にあるものをさっと食べる、少しつまむ、という感覚で私はこの言葉を受けています。
彼らのディナーでない食べ物はそれではないか、と思ってしまうのです。
だから、日本の主婦は大変ですよね。
朝、昼、晩とちゃんとした食事を用意しているのですから。
おまけに、毎日同じものを供するというわけにもいかず、和洋中華、などなどとバラエティのこともかんがえて・・・。
ノルウェーの主婦は毎日同じようなものを同じような料理法で食卓に供し、残ったらその次の日もそれを食べてもらう、というやり方・・・誰もそれで文句ないのだから、私に言わせば楽なもんだと思います。
彼らは時間もたっぷりあって暇だと思うのですが、彼らは忙しい、忙しい、と言っています。なぜ?
そのことに関しては、また書きます。
日本では考えられないような「時間」がノルウェーでは流れています。