ほしだら dried cod
SF映画に登場するモンスターの頭みたいだけど、この写真は干したタラの頭です。
日本でもお正月には干したらの料理をしたりするけど、昔からタラは保存食として知られていたようです。
ノルウェーではクリスマス料理として干しだらは欠かせません。
北ノルウェーに住んでいた時、一度、友人が8年物のたらを持ってきてくれました。
かなり黒っぽくてやはり独特の臭みがあってはっきり言っておいしいとは言えませんでした。
ノルウェーの魚料理と言えば、タラがその代表でしょうか。
たいていノルウェーの家庭で調理される魚と言えば白身の魚です。
そうそう、フィッシュスープもノルウェーの有名な料理ではないでしょうか。
美味しいですよ。
ポルトガルに行かれたことがある方はそこでタラの料理、バカラオを召し上がったかもしれませんね。
ポルトガル料理と言えばバカラオが一番有名なのじゃないかと思います。
ポルトガルで3回くらいバカラオを食べましたが、これがレストランにより味も見た目も違っていて「これがバカラオだ」という料理は実際のところどれか分かりません。
スペイン語でバカラとはタラのことを意味するそうですから、とにかくそれが調理された料理はバカラオ、という事で納得すればいいのかな。
その材料はノルウェーの干したらです。
そのタラが大航海時代、船に積まれ長い航海の間の貴重な食料になったのだそうですよ。
アメリカを発見したコロンブスの船の倉庫にも、絶対それが保管されていたのは間違いないと思います。
考え方によっては、南の国々を荒らしていたバイキングもコロンブスの新大陸発見に貢献していたわけです。
ノルウェーのリンゴも、コロンブスは携えて新大陸に向かったようです。
私は日本ではお店で売られているリンゴしか知らないのだけど、リンゴがこんなにも長持ちとは知りませんでした。
ノルウェーの家の地下室には随分な量のリンゴが保管されています。
バカラオのほかにポルトガルで食べた忘れられないものはイワシの塩焼き!
白いご飯があれば!と思ってしまいました。
レストランでなくパブで頂いたのですが、パブでさえあの美味しさ!
あんなにおいしい魚料理を提供してくれるのか、とポルトガルの食文化に敬礼!でした。
もう一つ、コロンブスが絶対に運んだに違いないものがあります。
何だと思いますか?
ゴキブリです!
大航海時代というのは、ゴキブリにとっても大航海時代、新天地で繫栄するための大きなターニングポイントだったのでしょう。
ゴキブリというのは約三億年前の古生代石炭紀から姿がほとんど変わっていないというから驚いてしまいますよね。
この古生代石炭紀というのは高温多湿でゴキブリにとっては本当に快適な時代だったようです。
その時代の化石にはやたらとゴキブリが含まれているんだそうです。
それでその時代をゴキブリの時代と呼ぶ人さえいるんだとか。
ところでノルウェーでは一度もゴキブリにお目にかかる事はありませんでした。
快適でした。