julebukk(yyuleule goat)クリスマスのヤギ

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一年の経つのが速いことと言ったら、もう新年まで1か月をきりました。

♪もういくつ寝るとお正月・・・♪ならぬ、もういくつ寝るとクリスマス、がまずはやってきますね。

ノルウェーの主婦たちは、毎日、お菓子作りに忙しくしていると思います。

今日のお話は、40数年前のこと、私のノルウェーでの初めてのクリスマスの思い出です。

私たちは義母の家に滞在していたのですが、この絵のような楽しくほほえましい訪問がありました。

近所の子供たちが思い思いの衣装、それにお面やらをかぶって義母の家にやって来たのです。

彼らはクリスマスキャロルを歌いながら近所中を回ります。

そして、訪問した家の人たちからお菓子をもらいます。

julebukk(yule goatクリスマスのヤギ)と呼ばれています。

juleとはノルウェー語でクリスマスのこと。英語にもなっていてちゃんと辞書にも載っています。

julebukkはアメリカのハロウインのような習慣です。

おかしかったのは、彼らはクリスマスキャロルを歌っていたのだけど、私を見た途端にびっくりして歌をやめたこと。

彼らは日本人を見たことがなかったのでマスクをかぶった先客だと思われた・・・。

そう夫が言ったのですが本当でしょうか。

私の身長を見て同じくらいの年、と思われたかもしれませんね。

julebukkは残念ながら消えつつある伝統行事のようです。

もともと古くからノルウェーに会った習慣だけどこの習慣がのちに現在のjulenisse(Santa Claus)につながっていったとか。

この習慣は話をたどっていくと北欧神話に行きつくようです。

Thursday木曜日の原義となった北欧神話の神の一人 Thor(トールと発音します)を夜をかけて導いたヤギの話が元なのだそうです。

北欧のクリスマスツリーのヤギの飾りもその話、あるいはヤギをいけにえとしていたから、ということです。

国によって似通った習慣はあるものだと思います。

どれも子供たちがその中心で、彼らが楽しんでいるという事は共通していることですね。

私はそのjulebukkを経験する数週間前に、北ドイツで同じような催しに参加しました。

聖ルターデー祭でした。

ところで、クリスマスリースと言えば、日本人は赤や緑、それに金銀のリボンや様々な飾りで美しく飾られたリースを思い浮かべるのではないでしょうか。

ある年のクリスマスのことでした。

義母のところに行くと、常緑樹で作り上げられた立派なリースがあり、義母がちょうど作り上げたばかりだという事で、家の中は何とも言えないフレッシュな松葉の香りがしていました。

直径50センチはあったかと思います。

なんとなく近寄りがたい感じがありました。

これからそれに美しい飾りをつけて玄関に飾るのか、と私はその手伝いをしようと申し出たのですが。実際は…何だったと思います?

それはなき義父のお墓にもっていくものでした。

常緑樹の厳かなリースは私にクリスマスの本来の姿を見せてくれたような気がしました。