スープ soup

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おうどん,ラーメンとかが入っているものはnoodle soupと言います。

暖かいスープが美味しい季節ですね。

ノルウェー語でsoupのことはsuppeと言います。

英語にsupと言う言葉がありますが、この言葉自体、スープなど汁物をすすることからきた言葉です。

一昔前(と言ったら彼らに怒られるでしょうか)、実際、フランスなどでも夕食と言えば、スープだけだったとか。

18世紀のフランス庶民たちの一般的な夕食と言えば、塩漬けの豚肉と野菜を煮込んだスープを中心に、せいぜいとれ立ての卵とチーズ、それにライ麦と安物のワイン程度の貧しい内容だったようです。

そして、その安物のワインですが、「乾杯をする、あるいは乾杯」と言う言葉toastもこの味の悪いワインから来ているのです。

この言葉は「パンを焼く」の toastと同じ言葉ですが、これって彼らの飲んでいたワインが美味しくなくて焦げたパンをしたして飲んでみたらとてもおいしかった、という事から来ているんだとか。

彼らはそんな別においしくもない、ワインとは名ばかりの飲み物を飲んでいた、と言うエピソードです。

そんなワインとバターを塗ったパンケーキがおお御馳走と呼ばれていたくらいだから、彼らの食事がどの程度の水準であったかは想像がつくというものだと思いませんか。

supper サパーの語源がスープから来ているという事は容易にわかることでしょう。スープだけの食事、どれだけ質素な夕食をヨーロッパ人がとっていたか想像がつくってものですよね。

英語で食事を表すmealも元々の語源をたどれば measureとか meterと同じ「測る」に至るそうです。

要するに、古代ヨーロッパにおいて、人々は今のように好きなだけ食べ物を口の中に入れることはできず、きちんとはかって食べていたという事のようです。

ヨーロッパの古代の食事がどうのような状態だったかこれで想像できるでしょう。

英語の朝ごはんを意味するbreakfast(この言葉はもともとの英語です)も正餐を意味する dinner のdine(こちらはもともとフランス語です)も元の語源は「断食を破る」と言う意、彼らの食事がどんなにひもじいものだったか言葉が物語っていると思いませんか?

今は改善されたのでしょうか。2,30年前のことですが、ギリシャの友人がそのころも彼女の国では朝、晩の二食しか食べないのが習慣と言っていたのを思い出します。

彼女はカナダに留学したりで世界を見た人で、その習慣を壊してしまいたいと思っているようでしたが、実際は、現実には食糧事情もあり、そう簡単な事ではないのでしょうね。アラブのラマダンだって食料に乏しい季節をしのぐための習慣から来ているのは間違いないでしょう。