ペッパーカーケ

今、台所にショウガせんべいがあります。

娘が買ってきたのですが、私はもう手が出ません。

贅沢になってしまったのでしょうか。

私が幼い頃の事、戦後間もなくのまだ日本が飢えていたころのこと(私は、戦後生まれですが)、幼稚園から帰ってくるとよくおやつにショウガせんべいをもらったのを思い出します。

ノルウェーで初めてペッパーカーケを食べた時、そのショウガせんべいを懐かしく思い出しました。

日本でもジンジャー入りの薄いクッキーは輸入品として売られているようですが、ノルウェーではクリスマス近くになると、どこの家でもクリスマスのお菓子の一つとして作られるようです。

特に子供がいる家庭では子供たちと一緒に焼き上げるみたい。

クリスマス前の家族皆での楽しい行事です。

豚の形とかトナカイとか、とにかく好きな形に形作り、焼きあがったらそれに溶かした粉砂糖で飾りの絵を貝、上備に穴を開けてリボンを通しツリーの飾り付けにしたりします。

他に色紙で小さなバスケットを作りその中にレーズンを入れるとこれもどいうようにツリーの飾り付けにしまうs。

オーブンいっぱいの大きさに形作りお菓子の家を作ったりもするんですよ。

『ジンジャーマンが逃げた』と言う童話がありましたが、表情いっぱいのジンジャーマンが出来上がると、本当にすたこら逃げ出すのでは、と思ってしまったりもします。

ジンジャーマンだ、ショウガ入りなんて書いているけど、ノルウェーではペッパーカーケと呼ばれています。

じゃ、しょうがじゃなくてペッパー、胡椒入りのお菓子と呼ぶべきなような気がしますが。

なぜ、と夫に聞いたら、ずっと以前は本当に胡椒を入れていたから、という事でした。

これって歴史的に胡椒が金銀と同じくらいの値で取引されていた時の名残なんでしょう。

ノルウェーの主婦はクリスマスの1っか月くらい前からクリスマスのためのケーキ、お菓子をたくさん焼き始めます。

ケーキの他にはほとんどがクッキー様のものですが、どういうわけか7種類は作る、と言う伝統があるようです。

その時期、どこの家庭を訪れても似たり寄ったりのクッキーが出されます。

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さくさく軽い感じのお菓子はこの写真のような薄く炊いたものをくるくる巻いて形作ったもの。

便利になりましたね。

今じゃこんな焼き器もありますが、一昔前は木枠がありました。

夫の叔母さんたちはそんな木枠を使って作っていたみたいです。

かなり大きな木枠です。

1本(と言うのかしら)が70~100cmはあると思います。

今じゃ、一番上のお兄さんの所なんか、その木枠が部屋の飾りになっています。

ノルウェーの人たちって古いものも大事にする人たちのようです。

お義母さんなんか古いアイロンを見せてくれました。

炭を入れて使うアイロン…ご覧になったことがありますか。

面白いと思ったのはノルウェーではアイロンのことをstrikkeということ。

ようするに、のばす・・・英語で言うとstretchです。

日本のショウガせんべいも古くから食べられていた伝統的なお菓子なんでしょうね。

他にどんな伝統的な駄菓子があったかなあ、なんて考えてしまいました。