ゆで卵 boiled eggs
ノルウェー人たちはよく卵を食べます。
卵って完全食品だし、簡単に調理できる、という事も理由でしょう。
卵の販売方法は日本と少々違っていてお店に行くと1ダースとか2ダース入りのものが売られています。
お義母さんのところでは近所のegg farm卵農家からじかに買っていましたが。
日本人にとってゆで卵と言えば、たっぷり水を張った鍋に玉子をいれ、お湯の中でずいぶンと時間をかけた固ゆで卵のことだと思いますがどうでしょう?
ノルウェーに住むようになってすぐにゆで卵の作り方もそれだけではない、という事を
知りました。
「何分が良い?」
「5分でお願い」
「いや、4分が良い」
これはゆで卵を作る時の会話です。
ゆで卵を食卓に、と言うのは朝ごはんの時だけど、5分とか6分とか、好みによってゆで時間をリクエストすると、その掛けた時間通りの卵、たいていは美味しい半熟卵が出来上がってきます。
ぐらぐら沸騰したお湯の中に玉子を入れる、5分、6分などと言うのはその入れている時間のことです。
その半熟卵の上にキャビアなどをのせて食べるのです。
さて、ゆで卵を食べるにもちょっとした作法が・・・なんて考えたことありますか?
まず、エッグスタンドの中の卵の上部から1,2センチほどのところに、ナイフ、あるいは、その後、卵を食べるスプーンでおもむろに細かいひびを入れます。
最終的にはそこを横に切って上部を取り除きます。
そして、小さなスプーンですくって食べます。
そんなゆで卵用のかわいいスプーンも市販されています。
やはり、ここにはスプーンだ、フォークだというものは確立された文化がある様でした。
テーブルの上で卵の殻を向くのも汚いですよね。
この方法ならゆで卵の皮をむく必要はないってことです。
ただし、スプーンを使った食べ方は半熟卵であればこそ、とは思いました。
何しろ、卵はお湯の中に入れるのですもの、ゆでている時にはじけて中身が出てきたりします。
これに関しては、私が日本で覚えていた知恵を彼らに教えてあげました。
つまり、お湯の中に酢を入れる、という事です。
日本で普通に常識と思っていることがノルウェーでは誰も知らないことだったりするのに少し驚きました。
しかし、何にしても、私にとっては玉子と言えば絶対にこれ、と思っていたのは白い熱々のご飯の上にかけた卵、卵かけご飯でした。
ノルウェーに住んでいたころ、無性に卵かけご飯が欲しくなることがあって、そんなときは一人でそれを食べていました。
他に日本食が欲しい、なんて思ったことはそうなかったのですが。
妹とイギリスに旅した時のことです。
妹が言ったのです。
「卵が欲しくなるときって疲れている時だ」って。
これって本当でしょうか?
私が時にがつがつと卵かけご飯を食べたくなったのはノルウェーの文化、もろもろのことに疲れてしまって心が「卵、卵」と叫んでいたからでしょうか?
なお、たまごの漢字はその言葉の意味によって玉子、卵と使い分けねばならない、と聞いていますが、書き進んでいると勝手にどちらかになってしまいました。
申し訳ありませんが、チェックせぬまま、このままアップします。