イスラエルに旅して travelling to Israel
皆さんはイスラエルという国、行ってみたいと思われますか?
私たちが旅したのはもう10年くらい前になるでしょうか。
グループで旅する方がこの国に関してはもっと簡単だと思います。
チケットを購入するのに、旅行会社の人からは何でイスラエルなんかに旅したいの?と問われてしまいました。
旅するにはイスラエルってマイナーの国なのでしょうか。
タイ、バンコク経由で向かったのですが、バンコクでの乗り継ぎでは早くも物々しいイスラエルの国を感じずにはおられませんでした。
バンコクまではタイ航空だったのですが、その向こうはイスラエル航空だったのです。
で、もうあの耳の前に髪の毛が垂れているイスラエル人の男性が航空券のチェックなどをしていました。
イスラエルに到着すると私たちはその国へのentry入国の印をしてもらわなかったのです。
理由は、それがあると旅したくてもアラブの国に行けないから。
旅しなくてもそこが経由地と言うだけでも通過させてもらえなかったら困るのでイスラエルではそういう形にしてもらいました。
確か、パスポートの外側に番号の付いた紙を代わりに張り付けてくれたと思います。
しかし、後にこれゆえに面倒なことが起こりました。
ある日、イエス・キリストが生き返らせたとするラザロのお墓がある村(?)まで観光に行ったのです。
ホテルのあるオリーブ山の反対側の村なので山の反対側を降りさえすれば簡単なのですがそこはアラブ人地域だからと大回りをしてバスで行きました。
それが行きはよいよい帰りは恐い・・・。
行きは普通の公共バスだったのですが、帰りは乗り合いタクシー(?)になって、旧市街の近くになると機関銃を持った二人が現れ、タクシーはかなり長くそこに足止めされました。
乗客皆に対して検査は厳しかったのですが、特に我々に対してはでした。
我々ゆえにタクシーは発車できない状態になっていました。
我々のパスポートには入国の印がない、などと厳しく言われて、あれこれ問答がありましたが、「飛行場に電話をしてくれ」という夫の言葉で事なきを得ましたが。
イスラエル、不思議な国でした。
一見、平和そうですが、いつ何が起こるか分からないような・・・。
旧市街にはいたるところに検問所がありました(中国にも同様に空港のチェックみたいにx-rayでチェックする検問所があります)。
ある時など、ホテルに帰る前の最後の検問所の方に向かっていると、前からやって来たユダヤ人が「今アラブ人が面倒を起こしているからここは通らない方が良い」と言われ大回りをして帰ったことがありました。
その人はそう告げるのにあるジェスチャーをしたのですが、それは首をナイフで切っているジェスチャー・・・。
ある意味それは日常茶飯事のことかな、と思った瞬間でした。
ある時は検問所で警察官、二人が水道の蛇口を振りながら何かを洗い流しているところでした。
水とともに流れているものは赤いもの。
誰かが殺傷されたのかと思いました。
帰りのスーツケースには夫の趣味(?)であるタイルがかなり入っていたのですが、まとめて入れてあったのが何か異様なものに見えたのでしょうか。
その包みゆえにスーツケースを開けて見せなければなりませんでした。
それくらいどうってことはないのですが、テルアビブの飛行場って絶えず私服のガードマン、警察官が歩き回っていると聞きました。
街中にはいたるところに隠しカメラがある様でしたし。
エルサレムの観光を終わって、後、2,3日で日本に帰ってくるという日。
私たちはエルサレムからテルアビブに向かって走るリムジンバスの中にいました。
何か少々不思議には思っていました・・・反対車線に一台も車が走っていない。
1時間ほど走ったでしょうか、わけがやっとわかりました。
真っ黒に焼けたバスがポツンとありました。
警察官が数人現場検証と言うのでしょうか、何やら作業をしていました。
これまた、日常茶飯事のことなのでしょうか。
私たちのバスは満員の乗客でしたが、誰も一言も何も言いませんでした。
私も夫も何も口にすることができませんでした。
なにもそれに対して言うべきではないと感じました。
それがイスラエルなのでしょうか?