てんぷらの理想的な食べ方をしていた江戸時代の人たち
てんぷらはこう食するべし、と語っていたのは、誰だったでしょうか。
てんぷら屋に行って食べるのは、お腹を空かして行き、親の敵にでも出会ったかのようにてんぷらを揚げるそばからかぶりつくように食べなけれなならない、とか。
そんな食べ方を皆さんはなさっていますか?
実際、揚げたてのてんぷらの味は格別ではないでしょうか。
してみると、作りながら味見している私が一番美味しいものを食べている?
てんぷら専門店の多くがカウンター形式になっているのは、まさに、揚げるそばから口へ・・・という配慮から生まれたものとか。
江戸時代のてんぷら屋は屋台での店で、庶民が立ち寄りやすく揚げたてを食べていた、ということです。
江戸時代には、まだ油の精製技術が良くなくて油のにおいがひどかったようで、屋内では到底揚げ物の商売はできず、屋外での屋台、という形態をとらざるを得なかったよう。
しかし、江戸の庶民は図らずもてんぷらの理想的な食べ方を実行していたというわけですよね。
今じゃ、レンジもあり、冷めたものもすぐに温かくはなるものの、それは、やはり時間に追われる現代人が我慢しなければならないことでしょうか。
てんぷらは室町時代にポルトガル人によって伝えられた油で揚げる魚料理の事だっようです。
しかし、その後、各地で独自の工夫が施され様々に変化をとげて今の形に。
さつま揚げもポルトガル人が伝えたてんぷらの変形だと言われているそうです。
今じゃ、てんぷらも国際的料理ですものね。
tempuraという綴りで通じます。
他に、sake, tofu, miso, ramen, odenなども。
我が家では冬の間おでんをよく作りますが、夫はどうもこの名前を言うのが苦手みたいで、いつまでたっても「うでん」などと言っております。
miso, tofu, ramenなどはロンドンでも売られていました。
the Book of Misoなどという本も出版されているほどです。
てんぷらはtenpura でもOKですが、tempuraのほうがより一般的なようです。
ごうやてんぷるもgouya templeとてんぷるのほうは英語的に綴られて紹介されています。
ちなみに天麩羅という漢字ですが、その字をを当てて使うようにしたのは江戸時代の戯作者山東京伝だそうです。