大正ロマン真っただ中の時代、母は生まれた

母は昨日、誕生日を迎えました。

コロナ禍の中、とうとう今年も誕生日には会いに行けませんでしたが、電話の声はいつもと変わらず元気・・・良かった。

4月に入ったら、折を見て夫と会いに行きたいと思っています。

昨日,母は2世紀目に突入。

いや、それプラス1歳。

1世紀と言えば、どれほどに物事が移り変わったか、私には想像もつかない。

インターネットを開けてみた。

母が生まれたころ、同じ岡山県出身の竹久夢二が活躍していた。

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次は大正の子供たちの写真。

皆まだ着物に袴姿・・・一人真ん中に着物ではない少女の姿も見えるような気がする。

母もこんな姿で毎日過ごしていたのだろうなあ。

髪はずっと後ろ側で三つ編みにしていたと聞いた。

一度、小学校での運動会のことを話してくれたことがある。

袴をたくし上げ、下駄は脱いで走った、と言っていた。

私は何と勇ましいことだ、と思ったものだ。

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モガとか呼ばれた女性たちの写真

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どうも私の母はおしゃれなどしたことはなかったような気がする。

そして、これは子供たちの絵本。

右から読むようになっている、どうもなれないと変。

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母が生まれた1921年

3月3日裕仁親王(後の昭和天皇)がヨーロッパ歴訪に出発

4月11日メートル法公布

5月5日フランス パリでココ・シャネルが初の香水NO5を発売

10月18日ルートヴィッヒ3世バイエル王国最後の国王死去

10月23日ハンガリー王国オーストリア=ハンガリー帝国皇帝カール1世が逮捕された

    (カール1世の復帰運動が失敗)

11月4日原敬首相が東京駅で刺殺された

他にも、この年、魯迅の『阿Q正伝』、小川未明の『赤い蠟燭と人魚』が発表されています。

また、くしくも、3月18日ポーランドソビエトの間でリガ条約が結ばれ、ポーランドは西ウクライナと西ベラルーシを、ソビエトは残りのウクライ、ナとベラルーシを併合しウクライナ人民共和国政府はフランスに亡命しています。

というわけで、ウクライナという国ははその時点で地球からなくなってしまったわけですよね。

大国の勝手なやり方で。

バイエルンハンガリーという王国があったのもほんの100年前だったわけですよね。

インターネット上でこのリガ条約とかの欄に目を通していますと、あるわ、あるわ、次から次へと過去に勃発した戦争の名前が飛び込んできました。

世界では本当にほんの少しの間しか平和はなかったということでしょうか。

どこかで読んだことがあるような気がします。

それは、合計すると歴史上たったの16年だけだと。

ウクライナの人たちいつまでも大国に翻弄されて・・・。

まだユーゴスラビアという国があった時、私たちはそこへ旅したのですが、普通の平和な落ち着ける国ではないと思いました。

絶えず大国に脅かされ戦いばかりあったのでそんな国民性が出来上がったのかと、私たちは思ってしまったのですが、その地のお店に入っても楽しくなかった。

ちょっと見せてください、というわけにはいかない国でした。

何も買わないとすごくにらまれて文句を言われました。

最も、中国、北京では畳んできれいにしているのに私が見るだけで買わないからまた元に戻す、畳みなおさなければならない・・・て文句だけでなくたたかれましたが。

横道にそれました、元に戻します。

大正時代はまだ普通選挙が行われておらず、選挙権を持つのは一部の人たちだけだったとか。

母が4,5歳だった時のサラリーマンの初任給(月給)は50~60円だったとか。

職業婦人の平均月給はタイピストで40円、電話交換手35円、事務員で30円だったそうです。

ただし今と当時では物価がまったく違い、例えば当時のお米の値段は1.5kgで50銭だったとか。

インターネットで目にしたこと、読んだことをまとめて母に送ろうと思っています。

音楽もあの時代の音楽は何か心にふれる、というかいいですね。

今、頭の中で『出船』(というタイトルだったでしょうか)がぐるぐる回っています。

下関出身でもある藤原義江の歌です。
前の戦争が終わった時、母は芦屋にいました。
祖父母たちと終戦とともに岡山に引き上げてそれ以来岡山住まいです。
父はあの爆弾が落ちた時、広島の呉にいました。

父も終戦とともに岡山に帰り、その後、二人は結婚しました。

このまま日本が平和であってくれたらと思います。