travelling  甘い日本人旅行者

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海外で日本人を見かけると、すぐに日本人と分かる。

気軽な服装でなく旅用に選んだ「晴着」を着ている。

危機感も何もない平和そのものの顔が並んでいる。

日本の若者がどんなに甘っちょろい顔をしているか。

4,5年前のこと、私の生徒さんの息子が海外に旅をした時のことだ。

あの甘さで親もよく一人で海外に出したものだと、思う。

ちゃんと帰ってこれるのか、と心配したが、無事に帰ってきたようだ。

インドとかアジアを観光した後、ヨーロッパに渡り、最後はカナダへと世界を一周してきたようだ。

恐いもの知らずか?

彼がトルコを旅している時、強盗にあったという事を聞いた。

街の中で呼び止められ、ATMに連れて行かれ、カードで5万円出すように脅され言われるままにしたとか。

まあ、Life or money?と言われたら、誰だってお金を差し出すとは思うが。

親も親で淡々としゃべっていた。

心配はしなかったのだろうか。

私はそれを聞きながら、タイに旅した時の事を思い出していた。

福岡空港から一路バンコクへ・・・。

私たちが座り込んだ席の横には一つ席が空いていた。

出発時間間際になって若者、男性が乗り込んできた。

寝坊をしてしまって公共の乗り物に乗っていたら間に合わないだろうと、バイクを飛ばしてやって来た、という事だった。

一人での旅だと思いきや、本当は連れがいた・・・ただし、その連れはもっと寝坊をしたために、もう時間には間に合わないから旅はあきらめる、一人で行ってくれ、と言われたそうな。

彼らは大学生だとの事だったが、旅費は自分で出したのだろうか。それとも親が?

甘い甘い!

バンコクに着くまで海外がどんなに危ないか話して聞かせた。

のんきなことだ。

危機管理などという言葉は彼の頭の中にはなかったようだ。

キャッシュカードはズボンのポケットの中に入れているとか言っていたが、私たちの話で首から下げるようにした。

ただし、言われるままに飛行機の中でその作業をするとは・・・どこに何を持っているか他人に全部教えている・・・。

さて、私たちは目的地、バンコクに着いた。

ただし、彼はどこだったか、目的地が違い乗り換えなければならなかった。

トランジット客は機から降りると別の方角に行かなければならなかった。

が、気がつくと彼は我々の後ろにいた。

ずっとついてきていたのだ。

彼はもう一度チェックインしなおさなければならない。

私が地上係員に説明した。

大丈夫か?と思ったが、私たちにはそれ以上のことはできない。

彼は、その後、ちゃんと無事に旅程をこなしたのだろうか。

今も気になる。

彼が語ったのはタイに数週間いたのち、中国の昆明の知人を訪ねるという事だった。

だまされずにちゃんと中国まで行き日本に帰って来たのだろうか。

簡単にタイから中国へ、と言うけれどタイと中国は国境を接しておらず簡単に行くには飛行機、でないと隣の国を通過するにはビザが必要、という事も発生する可能性がある。

そんなことも何も考えず旅をしようと簡単に考えている日本の若者。

彼らのような危うい若者を見るたびに日本人はいいかもだと思ってしまう。

もっとも、ずっと前、夫が一人でフィリッピンを旅した時、夫も睡眠薬強盗にあった。

初めてのフィリピンで浮かれていたのだろうか。

飛行機の中で、あるいは空港で知り合ったのか現地の「親切な」若者が町を案内してくれるというので、喜んでついていったとか。

夫も甘い所があるのです。

観光して回っていた時、あるところまで来ると、その「親切な」人がビールを持って来てくれたとか。

さて、それを飲んだ夫はすぐに眠り込んでしまい、気がつくと財布とかは持って行かれてしまっていたとか(パスポート、チケットとかは首から下げていて無事だった)。

すぐに警察に届けたのですが、フィリピンの警察もいい加減なものだと思っていた方が良いことがその事件で分かりまhした。

ある意味、日常茶飯事のことだからでしょうか?

二人の警察官を連れて実況見聞にタクシーで出かけたのだけど、タクシー代は夫が払わなければならなかった・・・。

その後、事情聴取をするのにレストランに行ったのだけど、その時の彼らを含めての食事代も夫が払わなければならなかった・・・。

で、事情聴取が全て終わった時、警察官はその場から立ち去り、もろもろの話の説明でテーブルの上に出し置いていた韓国のお金は(韓国経由でフィリピンに行っていた)なくなっていた・・・。

警察官が持って行ってしまっていた。

夫はその段階においてまだ睡眠薬の影響で頭がすっきりしていなかった。

それ以来、一人で旅に出かけなくなりました、というか、行かせませんでした。

それにしても、睡眠薬強盗、これくらいで済んで良かったと思います。

様々に命に係わるひどい話を聞いています。

夫にはいい薬でした。

ついでに、ヨーロッパでよく話されていることを書きます。

道端で苦しんでいる老婆など見かけても親切心で立ち止まり言葉を掛けてはいけない。

たちどまったとたん、すーとどこからともなく車がやってきて誘拐されるから!

私がノルウェーに住んでいた時、ローマで誘拐されてしまった日本の若い女性のお話:

彼女は友人とブティックだかに買い物に行ったのです。

試着室で洋服を試していた時、床が落ちて彼女はそれっきり消えてなくなりました。

つまり、誘拐・・・昔の言葉で言うと人さらい・・・。

アラブなど、今でも白人奴隷等の人身売買もあるようですので・・・とにかく日本の常識を背負っては世界を旅しないことです。

ベトナムに旅した時、現地でのツアーに参加したのですが、ツアー内に3,4人日本人がいました。

世界を旅しているという若い女性にも会いましたが。

次はブラジルに行くと言っていました…日本に帰ることなく。

私たちは無事を祈るばかりでした。