スチュアーデス、この言葉のもともとの意味は「豚小屋の番人」だった
スチュアーデスって、若い女性にとって今でもあこがれの職業なんでしょうか?
ずっと以前、二十代のころ、スエーデンの友人が「スチュアーデスになったら?」と言ったことがありました。
えらい簡単に言ってくれるわ、と思ったものです。
彼はSASの官舎(そんなものがあったのだろうか、それは疑問です)にでも住んでいたのでしょうか、紹介してくれたお隣さんもパイロットでした。
その人の奥さんも友人の奥さんも飛び切りの美人で、そのころ、スエーデンの人たちは皆美男美女か?、と思ったものでした。
私の日本の友人でずっとなりたいと言っていた人が、念願かなってスチュアーデスになったのですが、なかなか仕事は大変だったようです。
例えば、お国柄によって(路線によって)機内の対応を替えなければならないとか。
インドへの飛行だったりすると、目的地に到着するまでに相当洗面所は汚くなる・・・などとか。
海外の友人が言っていました。
何でスチュアーデスなんかになりたいんだろう?
喫茶店とかの仕事と一緒じゃあないの、って。
実際、海外の飛行機のスチュアーデスって日本の人たちとは大違いと思ったことがあります。
アエロフロートなんかすごいでかい、貫禄のあるスチュアーデス・・・。
さて、今日はスチュアーデスのお話です。
このスチュアーデスという言葉、stewardess スチュアーデスの語源をたどると随分と違った意味に行きついてしまいます。
「豚小屋の番人」だなんて想像つきますか?
スチュアーデスは英語でもstewardess,これは steward という単語に女性を指す接尾語の-essをつけたもの。
このstewardは「豚小屋」という意味のstyと「番人」という意味の wardが合わさったもの、で、「豚小屋の番人」に行きついてしまうのです。
そうすると、stewardessはもとは豚小屋の女の番人ということになります。
stewardの単語の綴りは時代とともに変化しいくつか綴りが並行して存在したりしたので、11世紀までさかのぼれば stirweardなどといった違った綴にたどり着きます。
機内での仕事、steardess,もその前は、air nurseと言われていました。
呼び名が全然違いますよね。
これはその仕事には「看護師」の免許が必要だったからです。
まず、1928年にドイツ、ルフトハンザ航空がair stewardを乗務させるようになりました。
それまでコーヒーを注いだり、飛行機の乗客の世話をするのは副操縦士の役目だったのだそうです。
世界で最初のスチュアーデスを乗務させたのは、今はもうないですか、ユナイティッド航空の前身であるアメリカのボーイング航空だった。
1930年のことです。
年齢、体重、身長など様々な制限があったとか。
それは今でもでしょうか?
先ほども書きましたが、特に看護師の免許が必要だったのです。
ユニフォームは白衣で乗り物酔い(飛行機酔い)とコーヒーの世話が主な仕事だったとか。
これが契機となり、わずか数年でアメリカにあった20数社の航空会社が競ってスチュアーデスを採用するようになったそうです。
呼び名はair nurse, air girl, air hostess, flight hostessと呼ばれた時期もあったそうですが、どれも長続きせず、スチュアーデスという呼び名に落ち着いたようです。
今じゃあ、flight attendantかcabin attendantです。
ところで、皆さんは飛行機に乗るとしたらどのあたりの席がいいですか?
私は後部座席、トイレの近くがいいと決めているのですが、席も「いい席」、「悪い席」があるんですって。
私はどういう事でそうなったか分かりませんが、北海道に旅した時、いつもと同じ料金だったのに、マイレージはいい席だったからと随分と積算されました。
海外に旅する時も、予約に入っている、払っている料金はもっといい席なのだけど…などと言われたことがあります。
それにしても、早くまた飛行機で飛び立ちたいですね。