猫と犬が降る? It rains cats and dogs.

f:id:goldencat-cherry:20210615144655j:plain

 この梅雨は大雨に名ならなくてよかった・・・なんて構えていたら、あちらこちらで土砂崩れのニュースが起こり、わが県内でも避難勧告等の連絡が送られたり・・・やっぱり油断大敵ですね。

昨日は相当降りました。仕事に行くときには傘を開かずに済みましたが、帰りはずぶぬれでした。川の中を歩いたような気分です。

もう3年前になりますか、西日本大災害の大雨はたいへんでした。

ちょうど仕事の日で、朝8時には家を出たのですが、家の外の坂道は川と化し坂の下の道まで行くと、いつも歩いている仕事場への中道は洪水状態でした。ちょうど前からやって来た(そこを歩いてきた)男性に聞いたら彼の膝まで水がある、と言われました。そこを避けて、別の方角に30mくらい行くとバス道がありそこの歩道を行っても良かったのだけど、生徒さんがこれるかどうかもわからない、ということでいったん家に帰りました。

結局、タクシーで仕事先には行ったのですが。

面白いのは(?),出向いたところが洪水になった家の近辺一帯の避難所になっていること。あの洪水の中、どうやって皆は避難するというのか、と思ってしまいましたが。

クラスは私のクラスだけでした。他の催し、クラスなど、すべてキャンセルになっていました。

さて、洪水と言っても我が家は高い所にありそういう心配はまずないのですが、私の妹は世界的に有名になってしまった岡山県倉敷の真備に住んでいます(ノルウェーのニュースにもその地名が伝えられていました。)。

3日くらい彼女一家とは連絡が取れませんでした。岡山県内の他の場所に住んでいる彼女の娘を通して無事だという事は3日目に分かったのですが、電気も何もなくてさっぱり外の世界がどうなっているのか分からなかったと言ってっていました。彼女の家から400mくらいのところまで水は来ていたとか。

数か月たってあの高梁川が氾濫した一帯を見に行ってみました。彼女の家からまっすぐ南に行ったところ、高架橋にはこれから先も皆の記憶に残るようにと、ここまで水が来た、と言う赤い印が入っていました。

家々はまだまだそのままになっていて爪痕は生々しかったです。

ある田んぼの一角には細かいガラス片が散乱していました。そこにそのあたり一帯のがれきを集めたとかで、それほどのガラス片が寄ってしまい、この先はもう田んぼとしては使えないだろう、ということを聞きました。

大惨事は世代を超えて爪痕を残すという事ですね。

さて、大ぶりの雨のことですが、なぜか日本の英語のクラスでは誰しもがすぐにIt rains cats and dogs.と言い始めるんですよね。

この表現は「日本人の英語」として定着してしまっている感があります。

しかし、映画の中やドラマの中で一度も聞いたことがないのです。

イギリス人の友人にその表現について聞いてみました。

彼曰く「そんな表現などほとんど人が使うのを聞くこともないし、自分も使わない」との事でした。

なお、土砂降りの表現としては

It pous with rain.

The rain is very heavy.

などが一般的です。

そして、なぜ「猫と犬が降る」という表現が生まれたかと言うと、説はいくらかあるようですが、中世のヨーロッパでは小作農の家はだいたい草ぶき屋根だったために、風、雨を避けるために犬や猫は草の中にもぐりこんだものの、大雨の結果、滑り落ち・・・たということからこの表現ができたとか。

ヨーロッパに行くと、今でも草ぶき屋根を見る事がありますが、その上に本当の草weedが生えることがあります。

そうすると、屋根の上にはヤギに上がってもらって雑草を食べてもらう、というユーモラスな光景が見られます。