Vladimir once was a lovely baby! 赤ちゃん、かわいいですよね Roald Dahl作の赤ちゃんについての作品
Roald Dahlという作家のことは『チャーリーとチョコレート工場』という物語を書いた人、と言えば皆さん良くご存じだと思います。
ノルウェー人ですが、日本のKazuo Ishiguroと同じように、彼のお父さんの仕事の関係でイギリスに長く住み英語で著述をした人です。
今日は彼の物語の一つをご紹介したいと思います。
タイトルはすっかり忘れてしまいました。
何しろ、読んだのがノルウェーで、しかも英語で、40年余り前のことなので。
さて、物語のスタートです・・・
ある国の国境近くの村に、今まさに、新しい命が誕生しようとしていました。
以前、その妊婦さんは何回も流産したことがあり、彼女はもちろん彼女の夫も切に今回は・・・と望んでいました。
たいへんな難産・・・
今回もだめ・・・どころか妊婦さんの命までも危うい状態でした。
つらい時間がどれくらい続いたのでしょうか。
夜が開けようとし光が差し込み始めた時、産室も大きな産声とともに一挙に明るくなりました。
そこには元気な男の子が生まれていました。
長い間待ちに待った赤ちゃん、男の子だったのです。
さあ、皆さん、彼らのために神に感謝しましょうか?
Shall we thank God for them?
彼らのために皆さんも幸せだと思いますか?
Are you happy for them?
これは作者の写真です。
典型的なノルウェー人だと思います。
1990年だったか74歳で亡くなっています。
さて、お話を元に戻しましょう。
幸せいっぱいの両親はその男の子にAdolfと名付けました。
これが落ちなのです。
要するにその子はAdolf Hitlerなのです。
お話を読み進むうちにその両親のために赤ちゃんが生まれたことは最高に良かった事だと考えます。
が、実際には、世の中のためにはそれは禍でしかなかった、というお話。
ブラックユーモアです。
しかし、ヒットラーにしてもプーチンにしても両親がいたわけで、わが子があのような行状を行ってしまうということを知ったら非常に悲しむでしょうね。
誰も悪魔のような者が自分の子供とは思わない、悪魔のような所業をする者を育てたいと思ったはずはないはず。
私は様々な不遇の人たち、あるいは悪者と言われる人々を見るといつも彼らもかわいい赤ちゃんの時代があった、それを慈しみ愛していた親がいた・・・と思ってしまうのです。
いつからプーチンはあのような怪物になったのでしょう。
彼は不遇な時代を過ごした、非常に貧しかったと聞きました。
富と権力を握った今の彼はその反動から自分の思うままに握ったものを離さない様にしようとしている、それどころかその握れるものをもっと増やそうとしているのでしょうか。
ノルウェーにおいてすごく貧しかったが今は富を握った、という人を数人知っていますが、私にはどうもわかりません。
人に施し、あるいはプレゼント、などなどということをするような人たちではありません。
子供はいない、ペットもいない、夫婦2人だけ。
時間はあるがボランティアをするわけでもない。
ある意味、暇を持て余し昔の思い出の中に生きているって感じ・・・たいていはいいことじゃなくて。
進歩も何もない人たちです。
握ったお金はblack moneyだから銀行に入れられない・・・。
どう頑張ったっていつかはこの世からいなくなる私たちなのに、彼らはどう思っているのか。