大文字 小文字
英語にはなぜ大文字と小文字があるか、なんて疑問に思ったことがありますか?
紀元前1~2世紀では、まだ大文字しか存在していなかったんですって。
やがて、文字が普及してくると、多くの人々が文字を使用することになり、その文字をなめした羊の革(羊皮紙)に書き綴っていたのだけど、羊皮紙は高価で、そのためできるだけ小さな文字を書き綴る必要が出てきた。
そこで小さな文字、小文字が登場することになったという事です。
しかし、小文字ばかり使っていると、体裁にメリハリがなくなる。そして、そのうち、活版印刷ができるようになると、目立たせたいところは大文字を使うと格好が良く見える。こうし文章の始めと固有名詞の始めに大文字を使うようになったのはほんのこの間、18世紀の中ごろからだそうです。「ガリバー旅行記」などもまだそういう古い書き方で書かれていました。
しかし、この傾向に反対する人々も多かったとか。政治家で、科学者であったベンジャミン・フランクリンは「昔は名詞はすべて大文字で書いた。それが今邪道だ。文の始めと固有名詞にしか大文字は使われていない。これは印刷業者の陰謀だろう」と嘆いたんだと。
現在、大文字を使うという伝統はドイツ語にいかされています。ドイツ語って固有名詞だけでなく、すべての名詞が大文字で始まります。厳かでいいなあ、と私は思っています。
英語の文法で少ししか残っていない倒置法もドイツ語やノルウェー語にはまだ. 生かされています。
So am I. So do I.とかいう文のことです。こういう文章を私はすごく美しいと思っているのですが。
今でも、大文字だけ、あるいは小文字だけで手紙とか、文章を書く人がいます。
先日、アメリカのドラマ、"Pretty Little Liars"を見ていましたら、英語教師が黒板に講義の内容をすべて大文字で書いていました。
そんなわけでそうこだわらなくてもいいのだろうか、とさえ思いました。
プリントされたもので、なにかの言葉が大文字だけ手書かれていたら、その言葉を強調したい、大声で言いたい、ということを表しています。